映画「羊の木」

 

 

公開当時には錦戸くんファン向けかな、と思ってた。こんな万人受けしない作品とは。まったく予想してなかった。だって普通にシネコンで上映してたよね?良い意味で裏切られちゃった。

 

市が受け入れた最初の元受刑者(水澤紳吾)が駅の改札登場するシーンからあぁこの人普通じゃないな、感がすごい。この人が刑務所から出所したばかりだとは劇中ではまだ明らかにされてないのに、演じる水澤紳吾の「ムショ帰り」感。そこはかとなく不穏で不安定。「リトル・チルドレン」のジャッキー・アール・ヘイリーみたいな、あやうい雰囲気。

 

全編をなんともいえない陰鬱な空気が支配してる映画だけど、どこかコミカルな空気も漂っている。なんか今村昌平監督を思い出してしまった。音楽のせいかなぁ。

 

松田龍平は出てきた時点でヤバい種類の人なのはわかった(笑)錦戸くんの父(北見敏之)と恋仲になる元受刑者の女性を演じた優香、あのキャラクターそのものはちょっと謎だし、キスシーンも気持ち悪かったけど、彼女の演技はなまめかしかった。

 

 漫画が原作なんですね。どんな感じなのかちょっと気になる。


 

<ストーリー> 国家の極秘プロジェクトとして受け入れられた、6人の元受刑者。 平穏な日常に割り込んできた“新住民”は、すべて元殺人犯だったー さびれた港町・魚深(うおぶか)に移住してきた互いに見知らぬ6人の男女。 市役所職員の月末(つきすえ)は、彼らの受け入れを命じられた。 一見普通にみえる彼らは、何かがおかしい。 やがて月末は驚愕の事実を知る。 「彼らは全員、元殺人犯」。 それは、受刑者を仮釈放させ過疎化が進む町で受け入れる、 国家の極秘プロジェクトだった。 ある日、港で発生した死亡事故をきっかけに、月末の同級生・文をも巻き込み、小さな町の日常の歯車は、少しずつ狂い始める・・・。

 

<キャスト> 錦戸亮 木村文乃 北村一輝 優香 市川実日子 水澤紳吾 田中泯 松田龍平

<スタッフ> 監督:吉田大八『紙の月』『桐島、部活やめるってよ』『美しい星』 脚本:香川まさひと 原作:「羊の木」山上たつひこいがらしみきお講談社イブニングKC刊) 製作:『羊の木』製作委員会 配給:アスミック・エース楽天ブックスより引用)